HPVワクチン(子宮頚がんワクチン)
* 2022年度からHPVワクチンの無料接種年齢が小学校6年生~1997年4月2日以降に生まれた方までに拡大されております。対象の方には、市から無料接種の予診票が送付されています。接種予診票をお受け取りになりましたら、当院のWeb,LINEからご予約ください(シルガード9ではなく、ガーダシルをご希望の方は1週間前までにWeb,LINEからでなく、お電話でご予約ください)。また接種推奨のお葉書では接種できません。必ず接種予診票をご記入の上ご持参ください。過去に1回または2回接種済みの方も3回までの接種は無料です。時間が経過していても接種の効果が認めれています。また、高校1年生以上の方は、2024年11月中旬頃までに1回目の接種を行わないと、3回目が2025年4月以降となり、接種の補助を受けられない可能性がありますので、お急ぎください。
対象年齢の方は全額補助が出ますので無料です。子宮頚がんの原因はほとんどがヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によるというのが現在の知見です。したがってHPVワクチンを接種することにより、子宮頚がんを高率に予防することができます。実際にこのワクチンの先進国であるオーストラリアやイギリスなどでは子宮頚がんが近年激減しています。2020年秋にはスウェーデンにおいて、接種した方はしない方に比べて子宮頚がんの発病が「9分の1」に減少したという大規模調査の結果が論文になりました。
日本でも12年前から公費補助によりワクチン接種が推進されてまいりましたが、残念なことに副作用の報告が大きく報道されてその後は接種される方が少ない状況でした。しかしその間の研究で、ワクチンと副作用の因果関係については医学的に確立されず、2021年に「因果関係は認められない」との「安全宣言」が出されました。それを受けて厚生労働省も2021年再度「積極的接種推奨」と位置付けました。その結果、現在接種される方は非常に増加しております。当院でも現在中学生・高校生など若年者にも多数接種を行っていますが、副作用を訴える方はほとんどいません。まれに、筋肉の痛みがある方がいますが、コロナワクチンほどではないようです。それでもご心配な方はご相談ください。
現在日本でHPVワクチンを接種している方は全女性の数%程度、無料接種年齢でも15%程度といわれています。WHOは2030年までに全世界の国々で90%の接種を目指しているので、これに関しても日本は「ワクチン後進国」とこき下ろされています。
* Web,LINEから、日時のご予約をお取りいただきますようお願いいたします(2回目、3回目の接種も同様です)。翌日の副作用(発熱など)はほとんどありませんのでご安心ください。
* 現在当院では9種類のHPVの感染を予防できる「シルガード9」を接種しています。1回目の約2か月後に2回目、2回目の約4か月後に3回目という、3回接種になります(15歳未満の方は、2回の接種で終了も可能です。その際2回目は1回目の6~12か月後となっています。研究データでは15歳未満の方は2回、3回どちらでも効果はほぼ同じとされています)。ともに筋肉注射で、コロナワクチンと同様に肩の三角筋に注射します。
* 対象年齢以外の方で接種ご希望の方は、お電話で価格をお問合せの上、ご予約ください。