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不妊治療

 当院では、体外受精を必要としない不妊検査・治療に力をいれています。一般不妊治療登録医療機関です。妊娠を希望して1年以上妊娠しない場合を一般に不妊症として検査や治療を行いますが、急いでいらっしゃる方は1年以内でもご相談ください。

原因

原因は男性側にある場合が約20%、女性側にある場合が約80%程度と考えられています。女性側の場合は内分泌因子(ホルモンの乱れ)、排卵因子(卵子が育ちにくいまたは排卵しにくい)、子宮因子(子宮筋腫、子宮内膜ポリープや先天的な子宮の形の問題)、卵管因子(卵管が何らかの理由で詰まっていたり、強い癒着をしている)などの場合がありますが、もちろん原因不明ということもあります。原因不明卵管の不調(キャッチアップ障害)が多いのではないかといわれています。

検査と治療

子宮卵管造影(HSG)

子宮に差し込んだ細い管から造影剤を子宮・卵管に送り込み、レントゲン撮影することにより、子宮の形や卵管の状態を知ることができます(当院には専用のレントゲン室がありますので、すべて院内で実施します)。また卵管が狭かったり癒着があった場合、造影剤の圧力でそれを広げることもでき、造影剤に粘性があるため卵管のコンディションが格段に向上します、したがって、検査だけではなく治療もかねており、これを行ってから半年~1年くらいは非常に妊娠しやすくなります。痛みを伴うということで敬遠する方もいらっしゃいますが、当院では原則として事前に強めの痛み止めを使用し、かつ造影剤を送り込むカテーテルも1回使用のバルーンタイプを使用しますので、我慢できないほどの痛みではありません。検査というより治療の位置づけで子宮卵管造影は早めに実施されることをお勧めしています。ご都合に合わせ、生理が終わった直後の診療時間中に実施しますので、予めご来院されてご予約ください。造影剤を用いるため、同意書にサインと押印をお願いします。費用は22,000円~26,000円程度(10%税込・造影剤の種類により金額が異なります)かかります。子宮卵管造影は不妊治療の一環として行うものですので、紹介状がない場合この検査だけでのご希望は原則としてお受けしていません。

内分泌学的検査

一般にまず最初に行う検査です。下垂体、卵巣や甲状腺などから分泌されるホルモンの状態で、妊娠しにくくなっていることもあります。採血で検査を行い、結果次第ではお薬を用いて治療をします。生理の終わりかけか、生理が終わった後数日以内に行う採血です(この時期以外に採血しても正確な結果が出ません)ので、初めてご来院になるのはこの時期が最適です。なお、2人目以降妊娠希望の方で、卒乳ができていない場合はホルモンの関係で妊娠が難しいことが多いので、卒乳後に受診されるようお願い申し上げます。

卵胞発育検査・排卵誘発・タイミング療法

卵子の袋(卵胞)の大きさを超音波で測定し、発育の速度や排卵のタイミングを調べます。これにより排卵誘発の必要性を判断したり、より正確な性交渉のタイミングを知ることができます。卵胞をチェックするための経腟超音波はSIEMENS社製のSONOVISTA FX premiumを導入しています。この最新の超音波を用いて圧倒的な信頼度で正確な卵胞の評価をいたします。なお、排卵誘発を行わない場合、月2回以上の超音波検査の分は自費診療となります。また排卵誘発を行う場合でも、月2~3回を超える超音波検査の分は自費診療となります。

排卵誘発で最も簡単なのは内服薬のクロミッドやセキソビットですが、回数を重ねると妊娠率が低下することがあります。その際はpure FSH製剤やFSH-LH製剤の注射剤をうまく使い分けて弊害がないように工夫します。また、これらの方法でも卵胞がなかなか発育しない方はFSH製剤の自己注射を行っており、より負担と副作用の少ない方法で卵胞を発育させることができます。なお、排卵誘発を行う場合、たとえクロミッド内服であっても卵胞の確認のため通院していただきます。お薬の処方のみは、過剰刺激などの危険を伴いますので行いません。

精液検査、ED治療薬処方

精液を容器(当院でお渡しします)に入れて持参していただくだけで(持参していただくのは奥様でかまいません)検査ができます。旦那様(またはパートナーの方)の健康保険証もご持参ください。その場で顕微鏡で見ておおよその状態はわかりますし、ラボに提出して正確な数や、奇形率などを測定します。

なお当院では、ED治療薬のタダラフィル(シアリス®のジェネリック薬)を処方しております。自費での処方(1回分1,100円・10%税込)となります。ご希望の方は、ご遠慮なく医師にご相談ください。

*精液検査及びED治療薬の処方は、配偶者(もしくはパートナー)の方が当院に不妊治療で通院されていらっしゃる場合に限らせていただきます。

人工授精

精液を専用の溶液の中で遠心分離し、活動性の高い良好な精子を集めて濃縮、洗浄し子宮内に入れる方法です。精液の調製に1時間程度要し、処置の後に個室の回復室で10分程度休憩していただきます。精液は来院前に自宅でとっていただきますので旦那様(パートナーの方)はご来院の必要はありません。精子の数が少ない場合や子宮の出口の粘液の状態が良くないときに特に有効ですが、何らかの事情で予定の日に性交渉ができない、旦那様がED気味であるなどの場合にも実施することができます。保険診療となり7,000円程度(超音波・お薬・お注射の費用も含みます)の費用がかかります。

体外受精

当院では、体外受精は行っておりません。一定期間当院に通院され、その後体外受精が必要になった場合は、ご希望の専門クリニックにご紹介状を作成いたします。

 

*不妊治療をご希望の方へお願い

不妊治療時や妊娠した際のリスクを考え、次のような場合当院では検査・治療をお断りさせていただきます。悪しからずご了承のほどお願い申し上げます。

① 年齢が42歳以上の方(体外受精に進む場合、保険診療が適用されなくなります)、合併症(精神疾患・糖尿病・高血圧など)がある、肥満(BMIがおおよそ32以上の方)など。

② 重症の多のう胞性卵巣(生理が3か月以上来ないことがある)の方(多胎となる可能性や、卵巣過剰刺激症候群となる可能性が大きいため)。

③ 日本語を理解できない場合(日本語で丁寧に説明しても、医療では共通の認識をもつことが難しいことが多いです。ましてや、ほかの言語ではすれ違いや、医療事故の危険が増加します)。

④ 住居が遠方の場合や、限られた日(曜日)にしか通院ができない方(治療のためにおおむね月に6回~8回の通院が必要になります。遠方ではその負担が大きいためご自宅または勤務先近くのクリニックの受診をお勧めします。また必要な時に来院ができない方は、卵胞発育など正確な判断ができないばかりか、卵巣過剰刺激症候群になる危険なども増大します)。

⑤ 旦那さんが不在がちである方。週末しか旦那さんがおうちにいない方などはその時期が排卵に当たらない限り妊娠は不可能です。精液凍結+体外受精(当院では行っていません)をお勧めします。

詳しくは、お電話でお問い合わせください。

*40歳代の妊娠希望の方へ。

不妊治療を行ってすぐ妊娠というわけにはなかなかいかないのが現状です。とにかく行動が早いことが何よりも重要です。40歳をこえますと、体外受精でも妊娠確率は低下します。ましてや40歳からの初診では人工授精まででは妊娠確率が極めて低いのも事実です。患者様のために、初診段階ですぐに体外受精のお勧めをさせていただくことがあります。ご了承ください。

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